2019年は地域に根ざした店舗型ビジネスにとって、インターネットにおける集客手法が大きな変革を迎える年になりそうです。
というのも、Googleがいよいよローカルビジネスに本腰を入れてきたからです。
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2017年〜2018年にかけ、Googleが提供している無料ツール「マイビジネス 」は大幅に進化してきました。同時にGoogleはマイビジネスへの広告投資を大規模に行ない、積極的な活用を促しています。2019年は現在主流となっているコンテンツマーケティング、LINE@やインスタ等のSNSに加えてGoogleマイビジネスの活用が集客の要となりそうです。
今回のブログでは2019年、Googleマイビジネスによって変わるローカルビジネスと店舗型ビジネスが押さえておきたいポイントについて考えてみたいと思います。
今回のコンテンツ
マイビジネスの進化で店舗型集客の流れが変わる
2018年11月。
Googleマイビジネス に新機能「商品」が追加されました。(現在2018年11月26日時点では「ベータ版」となっています)早速使ってみたイメージがこちらです。
スマホから商品をクリックした一覧画面。カテゴリー分けも可能
商品ページ。すぐに電話をかけられるように発信ボタンも装備
新機能「商品」は、店舗で販売している商品を写真・価格・説明文付きで紹介できるというもので、ホームページでいうところの「商品一覧ページ」にあたります。
新しく追加された「商品」にはこれまでとは異なる大きな2つの特徴があります。1つはPCから閲覧できないこと、そしてホームページへのリンクが張れないことです。
店舗型ローカルビジネスにPCは不要
これまでのマイビジネスでは PC版でもスマートフォン同様の機能が利用できました。しかし今回投入された「商品」はスマートフォンからの閲覧のみに対応しています。PC版では表示されません。
つまりGoogleは「近所のお店を探すのにPC版は不要」と判断し、スマートフォン利用を前提として改良を行っているのです。
現在、私のクライアントさんでも平均で7割、女性客をターゲットにしたビジネスでは8割以上がスマートフォンからのアクセスです。
膨大な検索データを持っているGoogleですから、当然どのデバイスからローカル検索されているか十分に承知しています。そのうえでGoogleが「PCは不要」と判断したわけですから、地域に根ざしたローカルビジネスにおいてはスマートフォン主流の流れが今後さらに加速していくことになるでしょう。
Googleで完結するローカルビジネス
もうひとつの特徴としてあげられるのがホームページへのリンクです。マイビジネスでは、これまでにも商品を掲載できる機能として「投稿」がありました。「投稿」では、画像・商品名・価格に加え、ホームページへのリンクが可能でしたが「商品」ではホームページへのリンクが張れなくなっています。
Googleは近年、検索結果画面上におけるマイビジネスのボリュームを大幅に増やしてきました。現在スマートフォンから商品名、店舗名、サービス名を検索した際には検索画面のほとんどをマイビジネス情報が占めています。
今回、新機能「商品」が追加されたことで、ユーザーの情報取得はマイビジネスだけで完結できる体制が整ったと言えます。わざわざお店のホームページへ行かなくてもマイビジネスさえあれば必要な情報はすべて取得できるというわけです。(現在はベータ版ですので、今後リンクが可能になる可能性もゼロではありません)
Googleはお店からの情報を信用していない
Googleは基本的にホームページに掲載されている情報を信用していません。「検索上位に表示させるためにいいことばかり書いてない?」というスタンスで疑ってかかっています。
これまでGoogleは、テクニックだけのホームページで上位を狙う悪徳業者(←Google的にです)とのイタチごっこを長い間続けて来ました。
この戦いは現在も続いているわけですが、このイタチごっこに終止符を打つべくGoogleが力を入れているのがマイビジネスです。
「ホームページの情報」ではなく、「近いお店」「今営業しているお店」「クチコミの良いお店」などユーザーの実利に基づいたフィルターによってお店がランクづけされるのがマイビジネスの世界です。これまでのように小手先の技術だけでは上位表示されづらいシステムになっています。
そうしてもう一つ。マイビジネスに正確な情報を与えるためにGoogleが力を入れているサービスがあります。それが、お店の正しい情報を教えてくれる第三者の存在。ローカルガイドの育成です。
ローカルガイドの取り込みが大きなポイントに
ローカルガイドとは、マイビジネスの情報にクチコミを投稿したり、画像を投稿できる人。Googleのアカウントを持っていれば誰でもローカルガイドになれます。
私もローカルガイドとして近所のお店のクチコミを書いていますが、最近、Googleから頻繁に質問が来ます。
「先日、あなたが行ったお店について教えてください。このお店で〇〇は買えますか?車椅子用の入り口はありますか?」
GPSで私が行ったお店がすべて把握されていて、情報提供を求めてきます。実際に行った人から情報を得てマイビジネスの正確性を高めているんですね。
実社会でもそうですが、何より信頼できるのは友人からのクチコミです。同じことをGoogleはマイビジネスで行おうとしています。実際にその場所に行った人の感想に勝る情報はないわけです。もちろん、美味しい、まずいは個人差がありますが、多くのクチコミを吟味したうえで、行く行かないはユーザーに任せれば良いのです。
今後はローカルガイドからの高評価なクチコミもローカル検索においては重要なポイントになるのは間違いありません。
2019年にお店がすべき3つのこと
以上を踏まえて、2019年実店舗型ビジネスでぜひやっていただきたいポイントを3つご紹介します。
マイビジネス機能の積極的な活用
これからマイビジネスはローカルビジネスにとって必須ツールになります。積極的に情報を投稿してお店をアピールしましょう。最近は商工会などでもマイビジネス活用に関するセミナーが頻繁に開催され、多くのビジネスで積極的に活用していこうという流れになっています。
Googleは新鮮な情報を好みます。新しい商品やキャンペーン、画像を積極的に投稿しているお店ほど上位に表示される可能性が高まるのですから、この無料集客ツールを使わずにいるというのは大きな機会損失になりかねません。
とはいえ、ネット活用が苦手な企業では手をつけてみたもののなかなか上手に活用するにはいたっていない場合がほとんどです。まだ登録していない場合には、今からでも遅くないですから是非チャレンジしてみてください。
スマートフォンへの対応
今後、お店探しがマイビジネスでほぼ完結するとはいえ、投稿機能などからのお店へのリンクはまだまだ有効に活用できます。マイビジネスやSNSからの受け皿としてスマートフォン用ホームページを用意しておきましょう。
マイビジネスやSNSを利用するユーザーの多くはスマートフォンからのアクセスです。PC版しかないホームページではアクセスしたユーザーの多くを取りこぼしかねません。
ホームページがまだないということであれば、スマートフォン専用のホームページでも十分です。スマートフォン専用であれば安価ですし、WordPressやペライチといったサービスを利用すれば自社でもそれなりのクオリテイーのホームページを作ることができます。
クチコミを増やす仕掛け
マイビジネスで重要なポイントとなるのが「ローカルガイド」からの口コミです。口コミはユーザーがお店を選ぶ際の判断基準になるばかりでなく、高評価な口コミを多く持っているお店ほど上位表示される可能性が高まります。
Googleは対価を支払い口コミを書いてもらう行為を禁止しています。「口コミを書いてくれたら10%OFF」とかはダメということです。
マイビジネスの口コミを増やすにはお客様にお願いするのが一番です。よくお店を利用してくれる方に直接お願いしてみましょう。意外とすんなり書いてくれる方が多いものです。また、自分のお店へ口コミを投稿するのも禁止されていますので注意しましょう。(←実際にはやっているお店が多いんですけど)
まとめ
- Googleマイビジネス に新機能「商品」が登場
- 「商品」ではホームページへのリンクが張れない
- ユーザーはマイビジネスだけで情報取得が完了
- 「商品」はスマートフォンのみ閲覧できる
- お店探しにPCは不要の時代
- Googleは第三者の評価による情報の充実を図っている
- ローカルガイドからの口コミが重要なポイント
- 2019年はマイビジネス攻略が店舗集客の鍵
- 受け皿となるスマートフォン対応サイトも用意
- お客様に口コミを呼びかける
というわけで、2019年はマイビジネス攻略がネット集客における需要なポイントになりそうです。何と言っても無料で利用できる素晴らしいツールですから、ぜひあなたのお店で活用して集客の窓口を広げてください。