こんにちは。夏の雨が好きなカワテです。
ところで、「ホームページは高い!」「作りたいけど手の出る価格じゃない!」とお怒りの事業主様はいらっしゃいませんか?
今日はホームページの制作費用が高い理由と、平均的なホームページ制作費用の相場について解説していこうと思います。
今回のコンテンツ
ホームページ制作料金の内訳
ホームページ制作料金のほとんどは制作に掛かる人件費です。
デザイナーが1日フルで働いた場合の費用(人工・人日などという) × 日数でホームページの制作料金は決まります。人工料金は、デザイナーの熟練度やスキルにより変わりますので、デビューしたてのデザイナーほど安く、技術の高いデザイナーほど人工は高くなります。
結局「どれだけ手間がかかるのか?」により制作費が決まりますので、デザインやマーケティングなど、依頼者がこだわればこだわるほど制作にかかる手間が増え、制作日数も増えるため料金も高くなります。
1日の人工料金は制作会社によりまちまちですが、仮にデザイナーの給料が月額30万円で22日勤務だとした場合、1日の給与額は13600円になります。これに経費や会社の利益を考えた場合、2〜3倍の請求額が必要ですから依頼者に請求する1日の人工は26,000円〜40,000円程度になります。

つまり30万円のホームページを作る場合、一人のデザイナーが10日ほどで仕上げなければ会社に利益は残らない計算になります。日数がかかればかかるほど会社の利益は目減りし、予定より納期が遅れるなど最悪赤字での制作になるケースもあります。
ホームページ制作費の相場いくらは?
見積もり比較サイト「アイミツ」によりますと、ホームページ制作料金の平均相場は85万円で、30万円〜100万円が標準的な価格帯として紹介されています。

ホームページの種類別ではコーポレートサイトが20万円〜、ショッピングサイトは75万円〜、ポータルサイトでは100万円〜が相場として提示されています。平均的な10P程度のホームページを制作会社に依頼する場合、フリーランス・小規模制作会社で20万円〜40万円、中規模以上の制作会社では30万円〜70万円程度が相場だといえます。

ホームページを構成するパーツ別料金
ホームページを構成する要素の制作にかかる一般的な費用をご紹介します。
ホームページの基本設計
同業他社の調査、検索エンジン対策、ページの構成案、マーケティング立案などホームページから成果を得るための基本的な設計を行います。どこまで掘り下げてプランニングするかにより料金にも幅がでます。20万円以下の制作費では行われないか、簡易的に済まされる場合がほとんどです。
費用:10万〜
トップページデザイン制作
ホームページの顔となるデザインです。ページ制作の中では一番作り込まれるページとなるためデザイン費用は他のページに比べて高くなります。
費用:50,000円〜150,000円
その他ページデザイン制作
下層ページのデザイン制作費です。
制作にかかる労力により価格が変わるため、同じ1ページでも縦の長さやイラスト・グラフなど組み込まれる要素の数によっても費用が変わります。
費用:10,000円〜40,000円
コーディング費用
コーディングとは、デザインされたページをインターネット用に最適化する作業です。スマートフォンの普及により作業量が増えたこともあり以前に比べ費用は高くなっています。PC、タブレット、スマートフォン用それぞれに凝ったデザインを施すことで費用も上がります。
コーディング1P:8,000円〜20,000円
文章作成
ホームページに掲載する文章を制作代行した場合の費用です。
ヒアリング内容をもとに制作会社が作成しますが、販売ページ用のライティングは専門のライターに依頼することもあります。また検索エンジン対策を意識した文章など、どこまでこだわるかにより作成費用も変わってきます。
文章作成費用:1P 5,000円〜30,000円
写真撮影
制作会社で撮影する場合とプロに依頼する場合で費用にも差が出ます。
クオリティーにこだわりたいホームページでは撮影はプロに依頼した方が無難ですが、利用する写真の点数が増えるごとに料金が掛かるケースもあります。
写真撮影料金:10,000円〜80,000円
お申し込みフォーム
WordPressなどの普及により申し込みフォーム制作にかかる手間も以前に比べ少なくなりましたが、現在でもフォーム制作料金は個別に設定している制作会社がほとんどです。
費用:8,000円〜20,000円
ショッピングカート
使用するシステムにより価格に大きな差が出ます。
STORES.jpやBESEなど無料のショッピングカートを利用するものから、データベースと連動した自社専用のシステム構築まで用途によって様々な種類があります。
またショッピングカートへの商品登録費用も発生しますのでホームページ制作費の総額も高額になりがちです。
費用:100,000円〜数百万円
ブログ機能搭載
WordPressに代表されるCMSと呼ばれるプログ機能が搭載されたシステムをホームページに組み込みます。ホームページ全体をCMSで作り込むことも、一部分だけに利用することもできます。
ブログ機能搭載:30,000円〜200,000円
スマートフォンへの対応
既存のホームページを利用してスマートフォンに対応させるために必要な費用です。デザインの変更、ページの追加などが加わるとその分料金も上乗せされます。
費用:50,000円〜150,000円
価格別ホームページ制作の詳細
制作費によりホームページにどの程度の違いが出るのかご紹介します。
5万円〜10万円以下で制作するホームページ
10万円以下で制作されるホームページのほとんどは制作会社の持っているテンプレート、またはJimdoやWixなど、ホームページ作成サービスの有料プランを利用して制作される場合がほとんどです。ページ数も5ページ程度とコンパクトなホームページに限られます。予算のほとんどはクライアントから提出された写真と文章をテンプレートに流し込む作業代に当てられます。

現在、10万円以下で制作を請け負うのはフリーランス、または小規模制作会社に限られますが、初期制作費は10万円以下とし、維持管理費として毎月料金を徴収するシステムを採用している制作会社もあります。
このクラスのホームページでは最低限のプランニングしか行われないため、制作後すぐに狙ったキーワードで検索結果上位を獲得するなどの効果を上げることは難しくなります。そのためホームページからお問い合わせを増やすためには「WordPress」などのブログ機能を使い、依頼者側でコンテンツを増やしていく必要があります。
20万円以下で制作するホームページ
こちらも基本的にはテンプレートを利用する場合が多いのですが、現在はテンプレートのデザインも洗礼されたものが多く、デザイン的に不満の声が出ることはほとんどありません。
また、プランニングや検索エンジン対策などホームページを売り上げに繋げる施策をセットにした制作会社が出始める価格帯です。
パーツ別料金でもご紹介しましたが、トップページやその他ページのデザイン料だけでも通常5万円〜10万円ほど必要になるのが一般的です。デザインに凝った場合、企画や構成といった部分の費用が削られますし、逆に構成やマーケティングに力を入れるとデザインにかける費用が削られます。
また、必要なページ数が多くなるほど費用も必要になりますので、この価格帯でのホームページ制作では「どこに比重を置き、予算を掛けるのか」をよく検討する必要があります。
「ページ数は少なくてもいいからデザインを綺麗に仕上げたい」「デザインよりもお客様からの問い合わせを増やしたい」など、依頼者側の希望をしっかりと伝え、希望に沿った提案を出してもらいましょう。
30万〜80万円で制作するホームページ
依頼者が理想とするホームページを作る場合、この価格帯が一般的になります。
競合調査、キーワード調査、コンテンツ提案などの企画・構成も行われ、デザインの自由度も高くなります。ページ数に関しては制作会社により幅があるため、10Pで50万円の制作会社もあれば、同じ金額で20P制作してくれる制作会社もあります。
また、制作費に写真撮影や文章作成料が含まれている場合も多く、依頼者側の負担は低価格帯での制作に比べて軽くなります。
コンテンツに関しても、会社概要やメニュー紹介だけではなく、ホームページからお問い合わせを増やすための「攻めのコンテンツ」を用意することもできる価格帯です。
「WordPress」などのブログタイプのホームページでは、通常のホームページに比べデザインにかかる手間が少なくなるため、コンテンツを充実させることで検索からの流入など、より効果を高める施策に費用をかけられるようにもなります。
100万円以上のホームページ
ショッピングサイトやポータルサイトなど、運営システムに加え、スタート時点から豊富な情報量が必要なホームページ制作では100万円以上の見積もりが上がってくることも珍しくありません。
ショッピングサイトでは、新しい商品の登録などコンテンツの更新も重要になりますので、毎月の運営費も見積もっておく必要があります。
100万円以上の初期投資と毎月の運営にかかる費用を考えると、ショッピングサイトの運営は支店を1店舗出すくらいの覚悟が必要かもしれません。100万円以上かけて作ったにも関わらず「更新できない!」ではもったいないですからね。
業種別ホームページ制作費用
一般企業(コーポレートサイト)
建設業や製造業などの一般的な会社で利用されるホームページです。
コンテンツ内容はトップページ、会社情報、業務内容、製品紹介、お問い合わせなど5〜8P程度。

特徴としては「名刺がわり」と言われるように、会社の業務をサポートする形で利用されます。取引先から直接会社名で検索されるケースが多いため、競合調査やキーワード選定などは特に意識されずに作られる場合もあります。
制作費用:10万円〜30万円
サービス業
美容室、エステサロン、整体師、教室、修理業など主にサービスを販売する業種で利用されるホームページです。
ホームページから積極的に新規客を集める場合、検索エンジン対策としてコンテンツもそれなりのボリュームが必要になります。
コンテンツ内容としてはトップページ、更新情報、メニュー紹介、スタッフ紹介、お店の情報、よくある質問、申し込みページなど10P〜20P程度。
ただし、ホットペッパーなど情報サイトへの掲載も有効な業種があり、自社のオリジナルホームページは最低限の情報に抑え、有料情報サイトへの掲載に力を入れるケースも増えています。
制作費用:30万円〜80万円
飲食店
居酒屋、レストランなど飲食に特化した業種のホームページです。
最近の飲食業界のホームページの特徴としては、サービス業同様に有料情報サイトへの掲載に力を入れるケースが増えています。そのため、自社オリジナルのホームページはメニュー紹介、地図の掲載など1Pを縦に長く利用した簡易的なもので済ませるお店や、Googleマイビジネスへの情報掲載で済ませるなど簡素化しています。
飲食業ではホームページよりも、SNSからの集客効果が高い場合がありますので、有料情報サイト+SNSという組み合わせを利用するお店が増えています。
制作費用:10万円〜30万円
士業・保険代理店のホームページ
士業や保険代理店のホームページは検索、または広告からの流入が多くなる業種です。
顧客が自身の困りごとを検索し、その検索結果にホームページが表示されることで顧客との接点が生まれます。そのため、コンテンツは検索エンジンを意識した Q&Aやブログでの事例紹介などが有効な業種です。
士業や保険代理店ではコンテンツを追加しやすいWordPressなどブログタイプのホームページが有効に活用されています。依頼者自身がブログを更新し、コンテンツを増やしていくことができます。
コンテンツを依頼者自身が作ることで、ホームページ制作費は抑えることができ、初期費用をそれほどかけずにホームペジを立ち上げることができます。また、ブログの更新も制作会社が代行するケースも増えている業種です。
制作費用:10万円〜50万円
小売業
商品を販売しているお店が実店舗への集客用としてホームページを活用するケースです。大規模なショッピングサイトではなく、あくまで実店舗へ来てもらうための仕掛けを施します。
コンテンツ内容としてはトップページ、キャンペーン情報、チラシの掲載、取り扱い商品の紹介、スタッフ紹介、地図、クーポン、ブログなどある程度のページ数と更新頻度が必要になります。
小売業にも検索されやすい商品と、検索されにくい商品があります。例えば食品や日用品は検索数は少なく、家具や車など趣向性の強い商品は検索数も多くなります。
小売業がホームページを有効に活用するには、自社の取り扱い商品と顧客との接点をどこに設定するのかを見極め、お客様のいる場所に露出を高める必要があります。
制作費用:30万円〜80万円
まとめ
10年ほど前までは20万円もあればそこそこのホームページを持つことができました。しかし、スマートフォンの登場により、制作にかかる手間も増えたおかげてホームページの制作料金も高騰しています。現在の平均的な30万円〜100万円という制作費はスモールビジネスにとってはなかなか手の出しづらい価格帯です。
ただ、10年前に比べ、インターネットの利用者も増え、併せてホームページが生み出す効果も高くなっているのも事実であり、ホームページを持たずに事業を運営するのは機会損失であり得策ではありません。
ホームページを持つための策は実は様々あり、あまり紹介されていないだけといった側面もあります。「どうせ高いんでしょ?」といった先入観にとらわれず、是非一度ご連絡ください。
きっとお力になれることがあります。
では、今日はこの辺で。
また次回のブログでお会いしましょう!