ホームページをはじめる前に / 心構え編

ホームページを立ち上げたけれど、いざフタを開けてみれば売り上げどころか問い合わせすら来ないじゃないか。制作会社の担当者は「売り上げUPに貢献します!」なんて調子のいいことを言っていたのに!

高い制作料を支払ったにもかかわらず効果が感じられない。さて、あなたは騙されたのでしょうか?

ホームページは魔法の杖ではありません

ホームページを検討するまえに肝に命じておいてほしいことがあります。
それはホームページは魔法の杖ではないということです。

普段インターネットに触れる機会の少ない経営者や個人事業主の中には、ホームページを作ればすぐに商品が売れたり、集客に大きな効果が期待できる魔法の集客ツールだと思われている方が未だに多くいます。

しかし、ホームページを持つことがお店に看板を掲げるくらい当たり前になった現在ではホームページを作ったからといってお客様が押し寄せ、問い合わせがバンバン入ることはまずありません。悲しいかな本当です。
この間違った認識のままでいると「高い制作料を支払ったのにまるで効果がない」と怒りを爆発させ余計なストレスを抱え込む原因になりかねませんのでご注意を。

制作よりも運用が重要な時代へ

インターネットを取り巻く環境は日々目まぐるしく変化しています。

特にここ数年はSNSの台頭によりホームページの活用方法も大きく変わりました。(飲食業など一部の業種ではホームページの必要性すら疑問視される時代です!)ホームページを持つことが当たり前になった現在では、どんなホームページを作るかよりも、いかに運用するかが成否の分かれ道です。

インターネットには同業他社のホームページが溢れ返っています。しかも実店舗と違い商圏は1つ。全国 ( 世界かも!) のお店がインターネットではライバルです。ライバルがしのぎを削る中でお客様に自社のホームページを見つけてもらい、さらには問い合わせまで漕ぎ着けるのはそうそう簡単なことではありません。
運用なしでホームページから問い合わせを得るのは、エサなしで魚を釣るくらい難しいと考えておいたほうが無難です。ホームページは新鮮な情報を適度な間隔で更新し、成長させつづけること。それが成果を得るホームページの最低条件になっているのです。

ホームページを作る際には、制作に加え運用に関してもしっかりと考えておく必要があります。自社で更新するのか外注に出すのか。自社で行うにあたってはスキルを持った人材の確保や、外注に出すならそれなりの予算を見積もっておく必要があります。

ホームページを有効に活用し効果を出すためには、ほったからしにせず、しっかりと運用すること。運用なしのホームページでは毎月固定費を食いつぶすだけのお荷物になりかねません。

制作会社は販売まで助けてくれない

ホームページ制作会社についてですが、ホームページ制作会社はホームページを作る会社であり、売り上げをあげてくれる会社ではないということを知っておいてください。
実店舗でいうところの大工の役割がホームページ制作会社の仕事です。

お店を始めるには店舗が必要です。
カウンターを作り、綺麗なクロスを貼り、お客さまがくつろげる理想の空間を作り上げます。これは大工の仕事。そこからお客様を集め、商売を繁盛させるのは通常あなたの仕事です。大工がセールスレターの構成について口を挟むなんて光景は見たことがありません。(見たいですけどね)もしお客様が来なければチラシを撒くなり広告を打つなり知恵を絞って集客に励むでしょう?店を作った大工に「お客が来ないじゃないか」と責める経営者はいないはずです。

ホームページ制作会社もまったく同様に、美しい箱は作りますがお客様は経営者であるあなたが集めてくださいというのが基本スタンスです。

ところがホームページの場合、箱の制作に集客もセットで含まれるかのような謳い文句で営業するところがありますから、ホームページを作れば自然とお客様が集まりバンバン売れるだろうと勘違いしてしまうのも致し方ありません。
大切なことは、ホームページを作ることとホームページへお客様を集めるのは別の作業で、そのために必要なスキルも全く異なる点です。両方を提供する制作会社もあれば、制作を専門、または集客を専門とする制作会社もあります。

これからホームページを作ろうと思っている方は事前によく確認する必要があります。自分はホームページを使ってこんなことをしたいと思っている。この制作費でそれは実現できるのか?できないのであればサポートの提供はあるのか、費用はかかるのかなどしっかり確認してください。

最後に

ホームページは魔法の杖ではないと悲観的なことをいいました。SNSなどの台頭とともに更新に手間とコストのかかる従来型のホームページは時代に合わなくなっていると僕自身は感じています。すでに飲食店など一部の業種ではホームページがなくても十分に集客できるシステムが確立されているからです。

これからコストをかけてホームページを作るのであれば、事前にしっかりと情報を集めてから行動を起こしてください。インターネットには驚くほどの情報が溢れています。
本当にホームページは必要なのか?LINE@で十分かもしれませんよ。
インターネットは難しい、よくわからないといった気持ちにつけ込む制作会社も多くあります。大切な利益を箸にも棒にもかからないインターネット上のゴミにしないためにもです。